「AI事業者ガイドラインから読み解く、企業が意識すべきAI活用のポイント」というタイトルでClassmethod Odysseyに登壇しました #cm_odyssey
登壇概要
2024年4月、政府により策定されたAI事業者ガイドライン1.0版が公開されました。本セッションではこのガイドラインを読み解き、企業がAIの活用において意識しなければならないポイントを解説していきます。
解説
この登壇では、国が先日公開したAI事業者ガイドラインの内容を簡単に紹介して、記述された指針などをもとに企業側でAI活用に向けてなにを取り組むか、CMでの実例も交えてお話させていただきました。なにぶんガイドラインをすべて解説するだけの時間がないので、だいぶ端折った紹介となった点はご容赦いただきたいと思います。
参考URL
スライドで触れた各資料のURLを参考までに記載しておきます。
- 筆者によるクラスメソッド社内のAI利用ガイドラインについてのブログ記事 : https://dev.classmethod.jp/articles/guideline-for-use-of-ai-services/
- AI事業者ガイドライン(本文): https://www.meti.go.jp/press/2024/04/20240419004/20240419004-1.pdf
- AI事業者ガイドライン 別添資料:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/pdf/20240419_2.pdf
- AI事業者ガイドライン ワークシート:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/pdf/20240419_6.xlsx
- コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/ai_guidebook_set.pdf
- コンテンツ産業における先端的技術活用に関する調査 事業報告書: https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/ai_houkokusyo_set.pdf
- クラスメソッド AI倫理ポリシー:https://classmethod.jp/ai-policy/
AI事業者ガイドラインについて
ガイドラインの概要については、じつは先日私のほうで別途ブログを書いています。文章での解説はこちらも参考にしていただければと思います。
クラスメソッドでの取り組みについて
スライドでご紹介した、当社で策定したAI倫理ポリシーは下記となります。
スライド内で触れているように、内容についてはAI事業者ガイドラインの共通指針をもとに章立てを考え、文面を考えました。「ガイドラインの指針を元にする」と決めたことで、内容はかなり考えやすくなったなと思っています。
質問への回答の補足
質問で、リスクアセスメントの内容を考えるうえでの参考情報について聞かれました。この質問についてURLもまじえて補足しておきたいと思います。
まず、回答の際にも話したとおり、AIのリスク管理の枠組みとしてはNISTがAIリスクマネジメントフレームワーク(AI RMF)の文書を公開しています。
ただ、あくまで枠組みの話が主なので、具体的なリスク分析のための項目が詳細に挙げられている、というものではありません。
回答する際に触れるのを失念していましたが、どういうリスクが存在するか、という情報については、AI事業者ガイドラインの別添資料である程度例示されています(別添1. 第1部関連「AIリスク」)。関係する共通指針のカテゴリなども挙げてリスクが紹介されているので、具体的なリスクの情報が欲しければ参考になるのではないでしょうか。
おわりに
セッションでも話したことですが、AI事業者ガイドラインを読むことで国がAIを活用するにあたってどういったことに取り組んで欲しいか、ということが分かるので、企業内でのAI利用の取り組みも考えやすくなると思います。このセッションで概要を把握されたら、是非実際のドキュメントのほうを確認いただければと思います!
ではでは。